電車に乗っていても、全然バレない
車内では乗客観察をすることもありますが、基本は外の景色を眺めているかな。
で、「お、すごい立ち漕ぎでママチャリ乗るじゃん。子供のお迎えかな」「こんな時間に制服の学生がたくさん。あ、テスト期間なのか」なんて、見知らぬ人の人生を勝手に垣間見た気分になったりして。
それができない地下鉄は普通にスマホでニュースやTikTokを見ていますね。
ちなみに、私ね、電車に乗っていても全然周りにバレないんですよ。
そもそも、芸能人がバレるのって、飛び抜けたスタイルの良さだったり、ハイブランドを身につけていたり、目立つ何かを持っているからなんだと思うんだけど。
私はどこにでもいるような体型だし、洋服もZOZOだし、最近なんてリュックだから。
オシャレよりも両手が空くことに重きを置いちゃっているから。
さらには、そこに武井壮くんのイタリア土産のマスコットを装着。
まるでJKのように。
これがいいんだよねぇ、地味なリュックが華やぐし、握ると安心するんだよねぇ。
バレないのは東京っていう土地柄もあるのかもね。
芸能人ごときで大騒ぎしないというか。
過去に一度だけ、東急世田谷線の中で中学生にトントンと肩を叩かれて、「大久保佳代子さんですよね?」と聞かれたことがあるんだけど。
そのときも私が小さく頷いただけで終了。
確認するだけして、彼女は満足気に去っていきましたから。
ワーもキャーも何ひとつ言わず、無言で。
上京したての頃、初めて一人暮らしをした西千葉。
当時はよく黄色い総武線のお世話になりました。
OL時代は小田急線沿いの登戸に住んでいて、帰宅するときの車窓から多摩川が見えるとなんだかホッとしたのを今でも覚えています。
芸人の仕事を始めてからはいろんな電車に乗っているけれど、私ね、東京の電車の複雑な感じも好きなんですよ。
慣れたつもりでいても、ふいに「え、乗り換えするのに何百メートルも歩くの⁉︎ それ、もう隣の駅じゃん‼︎」みたいな事態に陥る、永遠に攻略できない感じが。
バスや電車を愛する私ですが、過去には自動車教習所に通ったことも。
44歳くらいの頃、川村エミコちゃんと一緒に。
あのときは規定期間内に取得することができなかったけど、私はまだ、運転免許を諦めてはいない。
それこそ、地元のほうは東京みたいに公共交通機関が充実していないから。
「いつか戻る」可能性だってあるわけだから、54歳の今も「いつか取る」気で全然いる。
ただ、それがない今、乗ることができるのは自転車だけ。
でも、東京の道を自転車で走るのは結構恐ろしい。
バスに乗っていても「その自転車!危ない!」って瞬間、何度もあるから。
特に車道を走る自転車が増えてからは日々「運転手さん頑張れ!」の気持ちだから。
いやもう、あれは本当にリスペクトだよね。
だからこそ、バスの運転手さんのお給料は絶対にもっと上げたほうがいいと思う。
いくらもらっているか知らないけど。
そもそも、私にそんな権限ないけど。
聞き手・構成/石井美輪 イラスト/中村桃子 撮影/露木聡子













