NPBからは佐藤輝明だけがランクインした数字

【2026WBC 侍ジャパン打球速度上位10傑】

・順位 ・選手 ・打球速度(マイル) ・対戦相手 ・回(イニング) ・打席結果


1 大谷翔平 117.1(約188.5km/h) VSチャイニーズ・タイペイ 1回 二塁打
2 大谷翔平 113.6(約182.8km/h) VSベネズエラ 1回 本塁打
3 村上宗隆 112.1(約180.4km/h)    VSチェコ 8回 本塁打
4 村上宗隆 111.8(約179.9km/h)     VS韓国   8回   安打
5 大谷翔平 110.8(約178.3km/h)     VS韓国 3回 本塁打
6 佐藤輝明 108.8(約175.1km/h)     VS韓国 7回 一ゴロ
7 佐藤輝明 108.6(約174.8km/h)     VSベネズエラ 3回 二塁打
8 岡本和真 108.3(約174.3km/h)     VSチャイニーズ・タイペイ 5回 左直
9 吉田正尚 107.1(約172.4km/h)     VSオーストラリア 7回 本塁打
10 岡本和真 106.7(約171.7km/h) VSベネズエラ 3回 二塁打

(※参考/Baseball Savant(https://baseballsavant.mlb.com/)

2026WBC 侍ジャパン打球速度上位10傑(※参考/Baseball Savant(https://baseballsavant.mlb.com/)
2026WBC 侍ジャパン打球速度上位10傑(※参考/Baseball Savant(https://baseballsavant.mlb.com/)

大谷翔平は“さすが”の一言だが、佐藤は出場機会が少なかったにもかかわらず(大会通じて10打数3安打)6、7位にランクイン。選手単位で言えば大谷、村上宗隆に次ぐ打球速度を記録した。また、上位10傑の顔触れを見ても分かるように、佐藤以外は全員が現役メジャーリーガー。打球の質だけをみれば、すでにその打撃が「メジャーリーガー級」であることを証明したとも言える。

今春のキャンプで、佐藤に「打撃の質」について話を聞ける機会があった。今季の佐藤はセ・リーグ二冠を記録した昨季よりも体重を増やしてキャンプイン。その意図について、こう語っている。

「体重を増やしたことで、たとえば昨年までは100の力でしか打てなかった打球を80~90で打つことができる。実際に、その手ごたえも感じています」

ベネズエラ戦で記録した二塁打は、まさにその成果と言っていいだろう。傍から見ればコンパクトに、決してフルスイングではないにもかかわらず、高い出力を発揮できる。セ・リーグMVPを獲得した昨季から、さらなる進化を見せているのだ。

また、打撃技術や出力以上にフォーカスしたいのが、その「メンタル」だ。ベネズエラ戦で井端弘和監督は佐藤を2番に先発起用。大会前から「大谷のあとを打つ選手」は高い注目を集めたが、1~2戦目の近藤、3戦目の鈴木誠也と、今大会で「大谷のあとを打った選手」は3戦連続、実に13打席ノーヒットに終わっていた(4戦目は大谷が不出場)。

ベネズエラ戦の3回に佐藤が放った二塁打は、大会通じて「大谷のあとを打つ選手」が15打席目にして初めて放ったヒットでもあったのだ。日本中が注目する国際舞台で、なおかつ世界を代表するスーパースター大谷の「あとを打つ」ことの重圧は、想像を絶するはずだ。さらに言えばあの場面は1点ビハインドで、前を打つ大谷が敬遠で歩かされている。

後ろを打つ鈴木誠也も初回に負傷交代と、「重圧がかかる」という意味では今大会屈指のシーンだった。そんな局面で、佐藤は結果を示した。試合には敗れたが、もしも準決勝に進出できたと仮定したら、井端監督は迷わず「2番佐藤」を選択したはずだ。