「斬新さが受け、ヒットしました」

その人気は国内にとどまらず、国外にも広がっている。

「韓流アイドルの方や日本の有名なタレントさんがモンチッチを付けてSNSでの投稿をしてくださったことも大きいです。

また、2023年秋ごろからタイで爆発的なブームが起きました。当時はタイでのオフィシャルな流通がなかったため、(タイの方が)日本にいらっしゃってたくさん買っていかれるということが増えました。

タイでのブームは有名なインフルエンサーさんの投稿から広まったようです。現在までに30か国以上で販売されており、販売数は累計7000万体以上にのぼります」

株式会社セキグチの社屋(写真/株式会社セキグチ提供)
株式会社セキグチの社屋(写真/株式会社セキグチ提供)

国内外で人気が沸騰しているモンチッチ。その誕生は1974年にさかのぼる。

「もともとは人形メーカーでしたが、かねてよりぬいぐるみも作りたいと考えていました。現会長の関口がニュルンベルク(ドイツ)の玩具見本市で目にした柔らかいぬいぐるみに触発され、開発に着手。

顔部分を作るのが難しく、元来のセキグチのソフビのノウハウとあわせ、顔のみソフビで体がボアの人形が誕生しました。顔と手足がお人形の作りで、体がくたくたっとしたやわらかなぬいぐるみです」

発売当初のモンチッチ(写真/株式会社セキグチ提供)
発売当初のモンチッチ(写真/株式会社セキグチ提供)

しかし、当時では珍しいつくりだったためか、周囲からは思わぬ反応もあったという。

「当時のぬいぐるみはキチンと形が整えられた硬いものが多かったそうです。しかし、逆に『くたくた』感を全面に出し、クマ、サル、ヒツジなどの動物を『くたくたシリーズ』として発売したところ、斬新な感触が受け、ヒットしました。

くたくたシリーズの中でも特に人気のあった『くたくたモンキー』と『マドモアゼル ジェジェ』という抱き人形の指しゃぶりポーズ…両方の長所を合わせた新しいキャラクター『モンチッチ』が誕生しました。

『モンチッチ』は、フランス語の“モン”(“わたしの”という意味)と“プチ”(“小さくてかわいい”という意味)で、“わたしのかわいいもの”という言葉から名づけられました」