熟年離婚で破産しかけている

「人口動態統計」(厚生労働省)によると、同居期間20年以上の夫婦の「熟年離婚」の離婚数全体に占める割合は、2023年で23.5%と、過去最高となっている。

ちなみに、1980年は7.7%である。昨今の熟年離婚の多さが実感できるだろう。

熟年離婚が増えている大きな要因は、平均寿命が延びている中、定年後の夫婦での生活が長くなり、価値観の違いや生活スタイルの不一致が顕在化することが挙げられる。

さらに離婚というものが「普通のこと」となり、後ろめたさを感じる人が少なくなったことも大きい。

埋められなかった価値観の不一致(写真/shutterstock)
埋められなかった価値観の不一致(写真/shutterstock)
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また、共働き世帯の増加や年金分割制度の導入により、女性が経済的に自立しやすくなった側面もある。

年金分割制度とは、離婚した際に「夫婦で築いた厚生年金の報酬比例部分」を分割できる制度で、2007年4月に導入された。この制度が、熟年離婚が増えた一因ともいわれている。

熟年離婚は、女性から切り出すケースが多い。三重県に住む59歳の女性もそうであった。自ら夫に「離婚したい」と伝えた。