「LUNA SEAには絶対止まってほしくない」

11月8日、9日のフェス両日、ドラムは真矢さんの弟子である淳士(SIAM SHADE)が務めると事前に発表された。実際に演奏を担ったのも淳士だった。しかしこのステージに、サプライズで真矢さんも姿を現した。

昨年11月幕張メッセで開催された「ルナフェス」
昨年11月幕張メッセで開催された「ルナフェス」

すると会場では“この日一番の歓声”がとどろいた。

よくライブレポートなどで「この日一番の歓声」という表現がされるが、現地にいた筆者は断言する。この歓声はまぎれもなく、明らかに、次元が違う歓声だった。

フェスを通じて数々のサプライズや夢の共演があって会場を大いに沸かせていたが、真矢さんの登場に対する歓声は、そのどれよりも大きく、長く、熱を帯びたものだった。

このとき実感した。ファンが一番強く望んでいるのは、レアな曲の演奏でも、サプライズ演出でも、夢のコラボでもない。LUNA SEAが5人そろってステージに立つこと、ただそれだけだと。

真矢さんはマイクを握り、「このステージに立てているのは、みんながくれたメッセージや愛のおかげ」と語った。そして「LUNA SEAには絶対止まってほしくない」と、メンバーへの思い、LUNA SEAが止まらなかった理由を明かした。

発言のたびに、歓声と拍手が重なった。客席ではすすり泣きと安堵の声が入り混じっていた。

結果として、それは真矢さんがファンの前に立った最後のステージとなった。だがその日も、真矢さんは決して“闘病中”の姿を見せなかった。いつも通り、チャーミングな言葉としぐさで笑いを誘い、場を和ませ、未来への希望を語った。

一見するとダークで近寄りがたい印象もあるLUNA SEA。若き日はメンバー同士の衝突も絶えなかったという。それでも国民的な支持を得るバンドへと成長した背景には、太陽のように明るい真矢さんの存在があった。メンバーを包み込み、ファンとの懸け橋となり、バンドの“入口”を広げてきたのが彼だった。

その姿勢は、地元との関わりにも表れている。