Yahoo!ニュースで知った「鈴木宗男の娘出馬」
転機は2012年。当時社会人だった鈴木議員は、会社のパソコンでYahoo!ニュースを開き、驚愕した。
「『鈴木宗男の娘出馬』って書いてあったんです。え、娘って私しかいなくない? って。会社の雰囲気がなんかおかしいなと思ってたら、15分後に上司に呼ばれて『選挙に出るのか?』って」
父は公民権停止中。頼まれたわけではなかった。むしろ母は大反対の急先鋒だった。しかし、地元・北海道の後援会の人々が鈴木議員のところまで来て、こう訴えたそうだ。
「鈴木貴子で勝負したい。司法は鈴木宗男を利益誘導の政治家だと判断したかもしれないが、自分たちが信じてきた、支えてきた政治家・鈴木宗男はそうじゃない。それを世の中に示したい」
幼いころからずっと地元で育ち、父の選挙ではマイクも握ってきた。地元愛は誰にも負けない自信がある。後援会の人々が頭を下げる姿を見て、鈴木議員は思った。
「もしこれで断ったら、私は2度と北海道に帰れないだろう。でも私は北海道に帰りたい。離れられない。捨てられない、あきらめられないと思いました」
それでも、父・宗男議員は「出てくれ」とは一度も言わなかったという。
「もし父が『貴子、すまん。出てくれや』って言ってきたら、机の上をバンと叩いて『ふざけるな。あなたの人生に私をこれ以上巻き込まないでくれ! 取り返したいものがあるなら自分で取り返すべきだ!』って、言うつもりでした。でも、父は最後まで何も言わなかった」
鈴木宗男・貴子という、日本でも有数のエッジの効いた親子の本質を表すエピソードだろう。













