「頑張れ」と言って部下の背中を叩きましたけど、こういうコミュニケーションは犯罪ですか?
お嬢様 最近なんでもかんでも「パワハラ」って言われてしまうじゃない。どうなのかしら。
松井弁護士 たしかに、ありとあらゆることが「ハラスメント」に当たって、弁護士の間でも議論になることが多いよ。
お嬢様 この前、私のセレブ社長のお友達が、くよくよしてた後輩の背中を「頑張れ」って叩いてあげたらしいのよ。そしたらパワハラですって。
松井弁護士 それはちょっと厳しい気もするけど、場合によってはパワハラになるかもしれないから要注意だね。
最近、「ハラスメント」の考え方をめぐってはさまざまな議論がなされている。昔は当たり前に許容されていたことが、今の時代では一発アウトなんてことも多い。とりわけ「パワーハラスメント」は幅広い行為を含んでいるから、今一度、注意深く行動する必要がある。
「頑張れ」と言って部下の背中を叩く行為は、「パワハラ」の「身体的攻撃」に該当する可能性があり、また、叩かれた側の捉え方によっては、「暴行罪」(刑法208条)に該当する可能性もあるんだ。
もちろん、上司と部下の関係性にもよるし、その他の事情も併せて考慮されるが、ありとあらゆる行為がハラスメントに該当する可能性があることは念頭において行動してほしい。
まとめ 「頑張れ」と部下の背中を叩くのは犯罪の可能性がある
要点1 「パワハラ」の「身体的攻撃」にあたる可能性がある
要点2 背中を叩かれた側の捉え方によっては「暴行罪」にあたる可能性もある
要点3 何がハラスメントにあたるのかは、弁護士の間でも議論になっている













