「彼氏と一緒に死のうと思い……」
事件の舞台となったのは、JR船橋駅から徒歩5分圏内にあるラブホテルの一室だった。県警によると、浅香容疑者は10月5日午前4時35分ごろから同日8時15分ごろまでの間、持参した包丁でバダルさんの胸部などを複数回刺すなどして、殺害した疑いがある。
浅香容疑者は5日午前8時5分ごろ、「男性の意識や呼吸がない。自ら胸に包丁を刺して、出血がある」と自ら119番通報した。駆けつけた救急隊員が客室のドア付近でうつぶせの状態で倒れているバダルさんを発見し、その場で死亡が確認された。
「現場にかけつけた警察官が、室内で見つかった2本の包丁について浅香容疑者に尋ねると、万引きしたと供述しました。そして、『彼氏と一緒に死のうと思い、どうせ死ぬなら盗んでしまってもいいと思った』と語り始め、その日にまずは窃盗の容疑で逮捕されました」(捜査関係者)
県警は現場や遺体の状況から、浅香容疑者が殺人事件にも関与した可能性が高いと判断し、浅香容疑者を殺人の疑いで28日、船橋警察署内で逮捕した。
ある捜査関係者は「殺人の逮捕状を見せた瞬間、浅香容疑者は『間違いです』と言い始め、容疑を否認。それっきり、黙秘を続けています」と明かす。
「29日午前に浅香容疑者は地検へ送検されましたが、この日も留置所から出ることを頑なに拒み、複数の警察官が時間をかけて説得する形で、ようやく留置所を後にしたんです」(同前・捜査関係者)
バダルさんはJR津田沼駅から徒歩15分のアパートに兄や親族などと複数人で住んでいた。10月29日、集英社オンラインはバダルさんの兄に話を聞いた。













