「友人とのコミュニケーションが苦手な印象があった」

川口陽子容疑者(37)は9月中旬、車の脱輪トラブルを起こした際に駆けつけた警察官に「娘の行方がわからない、探してほしい」と伝えていた。その後、県警が調べを進めると、川口容疑者の自宅の冷蔵庫から、娘の晶子ちゃん(5)の遺体が発見された。

近隣住民の50代女性が当時の様子を振り返る。

「9月16日にパトカーが数台、陽子さん(=川口容疑者)の自宅に来ていて、そこから3日くらいずっといました。なんだろうなと思っていると、『陽子さんが事件も起こしてしまい警察が来ている』『体調がずっと悪かった』という話を近所の人たちがしていたんです」

近隣住民は「まさか」と思ったものの、事件はすぐには動かなかったことから「あの騒動はどうなったのかな」と、ずっと疑問を持ち続けていたという。

そして、約1カ月後の10月22日。川口容疑者の自宅周辺にマスコミが集まりだし、「やっぱり本当の話だったんだ」と驚きを隠せなかったと明かす。

掛川警察署(撮影/集英社オンライン)
掛川警察署(撮影/集英社オンライン)
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 川口容疑者の家族構成について、別の近隣住民で60代男性はこう証言する。

「陽子さんの旦那さんと今回亡くなった晶子ちゃん、そして陽子さんの父と計4人でここ数年は暮らしていました。陽子さんの母も住んでいましたが、3〜4年前に亡くなられたようです。陽子さんの旦那さんも、陽子さんの父もともに川口家に婿入りしてきました。

陽子さんは2人姉妹で妹にあたります。陽子さんは5〜6年前に結婚し、晶子ちゃんを出産。旦那さんは子煩悩として知られていて、娘さんを肩車したり外で遊ばせたりしていた様子を何度か見かけたことがあります。晶子ちゃんは隣町のこども園へ通っていたそうです」

60代男性によると、川口容疑者は結婚する前まで、掛川市内の大きな総合病院で事務職として勤務していたという。男性は「もともとここの地元出身の子で、近所にある地元の小・中学校を卒業後、地元の公立の進学校へ通っていた」と話す。

川口容疑者と小中学校が同じだったという同級生は「陽子ちゃんは影の薄い存在で集団行動や友人とのコミュニケーションが苦手な印象があった」と語る。

「不登校だったとかではないですけど、周りの輪になじめないというか、集団の中にいつもいるってわけではない子。自ら積極的に友人を作るタイプでは、到底ありませんでした。

小学校の頃は、お父さんの影響でスポーツをやらされていたと聞いています。たしかバレーボールだったはず。でも、本人には合わなかったのか、すぐに辞めたみたい。周りに『やりたくない』と愚痴をこぼしていたのを覚えています。昔から運動は得意にみえなかった」

川口容疑者の自宅
川口容疑者の自宅