卑猥な言葉が行き交うセクハラ上司たちに辟易

次に話を聞かせてくれたのは、過去に営業部で事務職を担当していたナナミさん(仮名・28歳)。彼女は出勤初日のことをこう振り返る。 

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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「部署の構成が私以外は全員男性で、いちばん年上の営業部長が50代、課長は30代の方、先輩社員の方は20代でした。ある日、部長と課長が業務中に雑談し始めた時があって、そのこと自体は特に気にならなかったのですが、雑談途中に卑猥な言葉が行き交う瞬間があって……。

小さい声で話すわけでもなく、普通の声の大きさで話すので、デスクの距離が近い私の耳に、嫌でも会話の内容が入ってくるんです。上司たちはニヤニヤしながら、横目でチラッと私の様子を伺っていたような感じで、本当にキモかったです(笑)。これって立派なセクハラですし、『この会社あり得ないな』と思いました。

今考えると職場の雰囲気的にわざと私に聞こえるように話していた気もして、気持ち悪くて思い出すだけでも吐きそうになりますね。ちなみに20代の先輩は見て見ぬふりでした」(ナナミさん)

ナナミさん
ナナミさん

ナナミさんはそれまで女性の多い環境に身を置いていたそうで、この会社に入社してから男性不信気味になってしまったほどこの出来事がトラウマになったという。

そして仕切りのないデスクならではの嫌な思い出はほかにもあるという。

「次に転職した会社での出来事ですが、人前で強く注意を受けるとこが苦痛でしたね。その会社では、女上司との関係がうまくいかず、私だけ結構強く注意されるといったパワハラまがいのことが多くて疲れました。

仕切りのないデスクなので、周囲の人が私のことを『仕事ができないかわいそうな人』って思っているんじゃないかと感じてしまったり、黙ったままで見て見ぬふりをされたりすることがすごく嫌だったんです。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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やっぱり人間関係が良好でないと、毎日顔を合わせなければならない島型のオフィスはきついですね」(ナナミさん)