「ステルス田久保市長支持派」と噂を流される候補者も…
そんな市長の不人気を背景に選挙の前哨戦では珍事も起きている。解散で失職し、出馬準備を進める前市議のA氏が話す。
「○○候補は公職選挙法違反だとか、刑事告発されるだとか根も葉もない噂がさまざまな候補者に対して流されています。そのなかで今回異様なのは、田久保市長を支持していない市議に対して『あの人、実は田久保市長支持派だよ』という噂を流すというのが流行っていることです。
私自身も『あなたはステルスの田久保市長支持派って聞いたけど、市長を支持するの?』って周囲の人から言われました。支持なんてしていない、冗談じゃないって感じです」
A前市議は9月1日の田久保市長の不信任決議案に賛成し、「市長派」でないことは確かな人物だ。
また、前市議のなかには噂対策として、「田久保市長は辞職しろ」と書いたポスターを手に街頭に立っている立候補予定者もいるという。
いっぽう、解散前の市議会で市長の疑惑を追及する調査特別委員会(百条委)に属し、田久保市長と対決したことが知られている前市議のB氏は、別の形で田久保市長への拒否反応の高まりを感じるという。
「今回、有権者と話すと『とりあえずは現職(前職)に票を入れたい。新人は口で何と言っても市長のことをどう考えているか分からない』という人は多いです。前職の市議は全員一致で市長の不信任決議案を可決させたので、市長寄りではないという安心感がある反面、新人は田久保派でないことを確認できないという気持ちなのでしょう」(B前市議)
田久保市長を支持する声がどの程度市内にあるのかは見方が異なるが、この市議選の結果は田久保市長の今後の行動を決める可能性もある。