市議選へ立候補した30人中、25人が再度の不信任に「賛成」
市議選は定数20で、選挙後に構成される次の市議会で再度不信任が議決されれば田久保市長は強制失職となるが、7人が採決に参加しなければこれを回避できる。これを狙う田久保市長の支持者は当初「少なくとも7人、できれば9~10人を立候補させたい」と口にしていた。
この目標はどうなったか。地元記者クラブに加盟するメディアが共同で、10月12日の告示を前に立候補予定の前職18人と新人12人の計30人に、田久保市長に対する姿勢をたずねるアンケートを行なったところ、前職全員と新人7人の計25人が田久保市長への再度の不信任に「賛成」と答えている。
「残る5人のうち1人は明確に『反対』と答え、4人は態度を明らかにしませんでした。ただ、『賛成』と答えた25人の中にも田久保さんを支持していたことが知られている人物が2人おり、仮に全員が当選して田久保さん擁護に回れば計7人になります」(地元記者)
だがそれは机上の数合わせに過ぎないようだ。
「実際には田久保さんへの逆風が強すぎて構図も変わりました。まずコアな支持層も分裂したようです。田久保さんの言動に見切りをつけた支援者らの中で“後継者”を模索する動きがあり、あつれきが生じ、今も田久保さんを強く支持する一部を除き、多くが離脱したようです。
また、当初は田久保市長支持を隠して立候補し、不信任に反対する“ステルス田久保派”が立候補するのではないかとも言われていましたが、アンケートで不信任に賛成すると答えた人が当選した後に立場を変えることは世論が許さず難しいでしょう。
アンケートで態度を明らかにしなかった人のうち複数は田久保さんの支持者とみられていますが、こうした人たちも変わらず市長支持なのか様子見なのかわかりません」(同記者)
そもそも卒業証書と称するものを周囲に見せ「東洋大卒業」と主張した田久保市長は、卒業が事実でないと判明した後も“卒業証書”の公開を拒み、それがこじれて議会解散という大ごとに発展した。その後も田久保市長は態度を変えず、他にこれといった政策を打ち出したわけでもないため、批判的な世論が変わる材料はない。