時計は金無垢のROLEX、成人式にはクリスチャンディオール
取材中、50歳の我が子を「家族思いのいい子」と何度も話した年老いた母親。いっぽう法科専門学校時代の友人は「沸点が低くキレやすい」と証言した。
「彼は専門学生時代からロン毛で黒色が好きなオタク風の見た目。バイトもせず仕送りだけで生活していたので、実家が裕福なのかなぁと思っていました。そのためか、周りの生徒は陰で『ぼっちゃん』と呼んだり、昔あった薬物にちなんで『ヒロポン』と呼んでいる人もいました。キレやすかったので、目の前では呼べませんでしたけど……。
時計は金無垢のROLEXをしていました。成人式にはクリスチャンディオールのスーツで行ったらしく『テレビのインタビューを受けた』と自慢していましたね。女の子にモテていた印象は全くないし、当時は女性にそんなに興味がなさそうな感じでした」(専門学校時代の友人)
そんな“ヒロポン”も家庭を得たことがあった。母親によると、30年ほど前に交際相手と結婚し子どもも授かった。だが、司法試験に落ち続け妻子と共に群馬にUターンするとすぐに離婚、裁判で親権を失い子どもとも疎遠になった。以来女性に出会うことなく趣味の“万年筆集め”に没頭したという。
「何十万円もする限定の万年筆を集めるのに血道をあげて、海外から取り寄せたりもしていました。ケースに入れて並べています。東京に行くのも、万年筆を買うときくらいしか行かなかった。上野のガード下とかに買いに行っていました。離婚してからしばらくは、『女はいらない』って感じで趣味に没頭していて、彼女はいなかったと思う」(千明被告の母親)
Aさんとの“出会い”は久しぶりの恋だったようだ。