リゾートバイトで日本中を点々としていた
柳瀬容疑者は高瀬さんの遺体の一部を損壊し遺棄した疑いがもたれている。
高瀬さんは札幌市出身で5年ほど前に同島のラウンジでアルバイトをして生活していた時期があり、客として知り合った柳瀬容疑者と交際関係に発展した。
2022年には同店を辞めて島を出たものの、以降も頻繁に伊豆大島を訪れ交際関係も続いていたという。柳瀬容疑者は埼玉県内に別居している妻子がおり、不倫関係にあった高瀬さんとトラブルになったとみられる。
警視庁は遺骨のDNA鑑定などから身元を高瀬さんと割り出し、1月22日に柳瀬容疑者の自宅を家宅捜索、同日から任意で事情を聴いていた。
高瀬さんの勤務先だったラウンジは、フェリーや高速艇の発着する伊豆大島の玄関口・元町港エリアにある。遺体の一部が見つかったのは、そこから車で約15分かかる「砂の浜」。玄武岩を主体とする溶岩が長年の風雨にさらされて砂として生成された、長さ1キロにわたる黒い砂浜で、観光名所としても知られる。
近くに住む男性がこう語る。
「30代の女性の遺体が見つかったという話は聞いています。砂の浜はウミガメの産卵などでも知られますが、海水浴場って感じの浜ではないですね。元町港からはかなり離れていて、徒歩だと1時間以上はかかると思いますよ。事件なのか事故なのか知りませんが、僕がこの話を知ったのは12月ごろに警察が島中で情報提供を呼びかけていたからです。身元不明の遺体が砂の浜で見つかったが知人で行方不明になっている人がいませんか、といった内容でした」