「人間顔じゃないの巻」(ジャンプ・コミックス第191巻収録)

今回は、派出所メンバーの中で最恐の顔の持ち主、凄苦残念(すごく・ざんねん)を主役に据えてのお話をお届けする。

残念は両さんになかば強引に改名させられた名で、本来は法条正義(ほうじょう・まさよし)という姓名だった。

彼は東京大学を優秀な成績で卒業している、派出所きってのインテリ。生真面目すぎる性格ゆえに世俗にはいささか疎いものの、性格は温厚で紳士的、趣味は読書やガーデニング……と、実は相当なハイスペ男子なのだ。

唯一の弱点は、草食系な性格にもかかわらず、顔が完全に武闘派なこと。ごつく威圧的な顔つきのせいで、初登場時は周囲から怒っていると勘違いされていた。

「ボク トーダイの巻」(ジャンプ・コミックス第40巻収録)より。卒配ではじめて派出所にやって来るなり、強すぎる顔力(がんりき)で部長をビビらせる
「ボク トーダイの巻」(ジャンプ・コミックス第40巻収録)より。卒配ではじめて派出所にやって来るなり、強すぎる顔力(がんりき)で部長をビビらせる

両さんはそんな残念のイメージアップをはかろうと、特殊メイク技術を使ってのイケメン化、服装チェック、ブサメン系お笑い枠への転身……など、さまざまな手を講じるのだが、さて!?

ちなみに本作における両さんには、別に残念の顔をからかったりバカにしたりしようなんて気持ちは皆無だ。それでも、人様の顔つきを「ウィークポイント」という前提で語るのは、いささか不遜というか、余計なお世話のようにも思える。

なお12月21日からは、本作とほとんど同じタイトルの「人間 顔じゃないの巻」(ジャンプ・コミックス第37巻収録)をお届けする。こちらの作品における最強顔面の持ち主は、両さんだ。はたしてどんな顔を拝めるのか!?

それでは次のページから、最恐顔面警官のイメージアップ大計画の顛末をお楽しみください!!