多産DVで生まれた子どもたちのその後
多産DVは子どもにも影響を及ぼす。埼玉県に住むアオイさん(32)は、8人きょうだいの長女として生まれた。
「うちの一家は近所では有名で『大家族の〇〇さんち』と言われていて、隣の家に住む父の両親も大家族の一員と見なされているので、世間的には12人の大所帯です。
母は、私が6歳だった3人目の産後から『もう子どもはこりごり』とよく私に話していました。それなのにきょうだいが増えていくので、中学生の頃には父に無理矢理に迫られていることを察していました。
正直、私が一番こりごりだと思っていました。産後の母は特にイライラを私にぶつけ、『きょうだいをよろしく』と面倒をすべて私に押し付けて出かけて行く。勉強はままならず、友達とも遊べない。
父の多産DVのせいで家庭内は無茶苦茶になり、父はもちろん、家族という存在に嫌悪感を抱くようになりました。絶対に結婚、妊娠、出産はしないと心に決めています」