捨てられたポケモンカードの行く先は…

ただ、マコさんはこうしたケースはほんの一部に過ぎないと強調する。

「誤解してほしくないのは、民泊を利用いただくゲスト様の99%はきれいに使ってくださる素晴らしいゲスト様です。私もコロナ禍中から5年以上民泊ビジネスをしていますが、ここまで荒らされたのは初めてですし、過去荒らされた経験は5年間で数回しかありません」

幸い、散乱していたカードはまだ使える状態だった。そこでマコさんは、周囲の子どもたちに配ることを選んだ。

「昨日は民泊仲間のお子さんとかに余ったカードをあげたりして、子どもはめっちゃ喜んでくれました!」

ポケモンカードで遊ぶ子どもたち
ポケモンカードで遊ぶ子どもたち
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今回の件は、民泊が抱える問題を浮き彫りにしただけでなく、モノに対する価値観の差もあらわにした。数万枚のポケモンカードを開封し、そのままゴミのように捨てていった宿泊者たち。そして、それを手にして楽しく遊ぶ子どもたち。子どもたちによって、捨てられたカードたちも救われたかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部