24時間を埋めていく
「で、朝5時に起きて、何がしたいんですか?」
「俺、作家になって、原稿を書きたい!」
「じゃあ、朝5時に起きて、まずは執筆しましょう。朝ごはんは食べますか?」
「時間がもったいないから、食べずにやる」
「何時まで?」
「朝9時に仕事が終わってると、なんか気持ちいいな」
「いいですね。9時に終わったら何をしますか?」
「ゆっくりコーヒー飲みながらタバコ吸って休憩」
「どこのコーヒーですか?」
「俺の友達で、1人でブラジルに行って、農場のヤツと仲良くなって、そこのコーヒー豆が一番美味しい豆だって言って、自分で取り寄せて焙煎をフライパンでやっているホセってヤツがいるのよ。店とか全然持てない貧乏なヤツなんだけど、周りの仲間が定期購入してるから仕入れるお金だけはいつもしっかり持っててさ。それで全国フラフラしながら焙煎して喫茶店に豆を売って暮らしているんだけど、そのホセの豆を10年後も買って飲んでいたいな」
「いいですね。そうやって細部まで具体的に決めることが大事です。じゃあホセのコーヒーはいくらですか?」
「ホセの豆は1杯100円なの、1日2杯飲むから、月に6000円かな」
「具体的なお金の金額も入れておくと、《将来の現実》が《現実》により近くなっていくのでおすすめです」
「9時から10時までたっぷり1時間、タバコ吸いながらコーヒー飲みつつ寝転がって読書したい」
「じゃあ、休憩&読書って書いておきましょう」
「その後は、絵を描きたいな」
「どんな絵ですか?」
「今は細かい絵を描いているんだけど、写真撮影したものを色鉛筆で描くのも楽しいし、いろんな絵を描きたい」
「ずっと描きたいですか?」
「あ、でも俺、なんか一つのことに集中しすぎると、それも落ち着かなくなるから、1日2時間でいい!」
「じゃあ10時から12時までは絵を好きに描くってことにしましょう。お昼ごはんの時間は必要ですか?」
「いや、いらない、コンビニで適当におにぎり買いつつ、散歩しながら、次の作品の構想練りたい」
「じゃあここは散歩&コンビニってことで」
「それは1時間くらいでいい」
「1時までですね。それからは?」
「次は音楽だね。曲を作りたい」
「音楽はどれくらい?」
「意外と曲作るの時間がかかるから、4時間くらいかな」
「はい、これでもう午後5時まできました」
「でも、これでお金稼げてるんかなあ」
「どうしますか?そういう作業入れときます?」
「うーん。どうかわからないけど、今の感触としては連載原稿とか、そういうことはありうるかな。ビジネスワークも入れといたほうが自分としては安心かも」
「へえ、意外と石橋を叩いて渡るタイプですね」
「午後5時から午後7時までは依頼仕事をやるってことで。それで1日の仕事は終わり!」
「ご苦労様でした」
「後はゆっくり、ごはん食べて、お酒飲んで、風呂入って夜9時には寝ちゃおうかな。本当は、俺、9時ごろ眠くなるんだよね」
「その頃はお子さんもいるかもしれませんからね。ちょうどいいかも。子どもたちも早く寝ますよ」
「で、また翌日の朝5時まで8時間睡眠をとる」
「十分だと思います」
「これでできた!」