2025年卒の調査で、100位以内に入ったテレビ局は1社もなし
このあと時間が経つにつれ、テレビ局の順位は大きく変動していきます。年を追うごとに順位は下がり、2017年卒、2018年卒の調査では、辛うじてNHKだけが50位圏内に入りました。とはいえ、この時点では民放数社も100位圏内に入っていました。
ところが、その後もテレビ業界の人気下落は止まらず、2019年卒のランキングでは、トップのNHKでも66位に後退し、すべてのテレビ局が50位圏内から消えてしまいました。2021年卒の調査では幾分盛り返しましたが、退潮傾向は止められず、2022年卒では再び全社が50位圏外。それでもこの年は、なんとか4社が100位圏内に踏みとどまっていました。
しかし、2023年卒の調査では、ついに全社が100位圏外に去ってしまいます。続く、2024年卒、2025年卒の調査でも、100位以内にランクインしたテレビ局は1社もありません。3年連続、1社もランクインしていないのですから、テレビ局の退潮傾向は、もはや一過性のものではないということでしょう。
ちなみに、2014年卒の調査で14位につけていたNHKは、2025年卒の調査では、なんと195位まで後退しています。200位圏内ですら危うい状況です。少し前まで、テレビ局各社が上位にひしめき合っていたのが嘘のようです。
「就職人気企業ランキング」は、他の媒体でも発表されているのでいくつか調べてみましたが、程度の差はあれ、昔に比べてテレビ局の順位が大きく後退しているのは同じです。
例えば、文化放送キャリアパートナーズが実施する「就職ブランドランキング調査(前半・総合)」によれば、「2014年入社希望者」の調査では、上位100位以内に、NHKと在京民放5社のすべてがランクインしていました。この時のトップは18位のフジテレビで、NHKが20位で続いています。この調査からも、テレビ局の人気が高かったことが分かります。
ところが、それから10年余り経った「2025年入社希望者」の調査では、上位100位以内にテレビ局は1社もランクインしていません。全社が圏外となってしまったのです。これは、「就職四季報総合版」の結果と同じ傾向です。あまりの落差に驚くほかありません。