公選法違反が疑われる問題は認めていない
田久保氏は会見冒頭、「私の学歴に関する問題で皆様方に本当に大変ご迷惑をおかけいたしました。本当に申し訳ございませんでした」と述べて深々と頭を下げた。
だが謝罪の対象は“学歴に関する問題”というだけで、公職選挙法違反となる当選を目的にした虚偽経歴の公表を認めたわけではない。
続いて市民に4つ伝えたいと言い始めた田久保氏。最初に「自分は東洋大学を卒業しておりませんでした。大学の記録においては除籍ということになっております」と話し、大卒の経歴はないと説明。その上で市の広報誌に「東洋大学法学部経営法学科卒業」と記載されていたのは「事実に反する記事であるということを認めたい」と話した。
この発言は一見、問題を認め謝罪したようにも見える。だが地元関係者は「広報誌掲載は当選後のことです。公選法違反が疑われる、選挙前にメディアの質問に東洋大卒と回答したことを問題だと認めたわけではありません」と指摘する。
田久保氏は2番目に、東洋大卒だと主張するために市議会議長らにチラ見せした真偽不明の「卒業証書」が本物であることの証明を自分はせずに、捜査当局に任せると言い始めた。
「卒業証書につきましては、卒業アルバム、在籍期間証明書、私の上申書とともに静岡地検へ提出することにしました。よって卒業証書の調査等についての結果は検察の捜査に全てお任せしたい」(田久保氏)