内心「いつ警察から連絡があるのか」と焦っている
実際にオンラインカジノを利用したことがあるという大手キー局の30代社員にも話を聞けた。取材の旨を伝えると、「そのことか」と言い、小さな声で話し始めた。
「インフルエンサーがSNSで、オンカジに賭けて遊んでいる旨を投稿していたことから、存在を知った。海外のサービスだから大丈夫だと考えた。
実際に、22年に行われたサッカーW杯、23年のWBCで、数十万円を賭けてしまった。酒のつまみとして飲みながら見ていた試合が、賭けると応援に熱が入り、グラスを持つ手が止まり、氷は溶けていた。5万円ほどの利益が出た。その後も、オンカジを使いながら賭けて、後輩をJリーグの試合へ観戦しに行かないかなどと誘ったこともある」
男性社員によれば、オンラインカジノの賭け事は幅広く、バカラやポーカーといった世間一般的に知られているカジノゲームのほか、日本のJリーグの試合から大統領選まで、ありとあらゆるイベントに賭けることができるという。
「こんな話をするのもあれだが、自分は有名大学を出ている。しかし、まさか違法だとは思わなかった。ちゃんと調べるべきだった。今年1月の芸人の報道から、本当にやばいのではって…。
まだ事情聴取もされていないが、内心『いつ警察から連絡があるのか』と焦っている。オンラインカジノの場合、警察からまず電話があり、警察署に呼び出されることから始まると聞いている。本当にどうしよう。取り返しのつかないことをした。まだ上司にも報告しておらず、友達や同僚、上司や後輩にもとぼけてやりすごしている」
オンラインカジノ問題が話題となって半年。バレるバレないの問題の域をこえ、各々の倫理感が問われている。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班