3年後の都知事選出馬も...?
再生の道は、7月に控える参院選では、東京選挙区で1人、比例代表で9人、計10人の候補者を擁立する構えだ。
会見で石丸氏は「都議選を参院選の前哨戦などという捉え方はしていません。どっちも本選です。国政、地方政治、上下優劣は全くないという認識を持っている」と説明。意気込みについては「息巻いているというわけではなくて、待ち遠しい、早く始まらないかなという、個人的にはその思い」と語る。
参院選では都議選と異なり、公約を掲げる方針で、公教育への投資や環境整備について訴えるという。参院選の意気込みを石丸氏はこう語った。
「参院選の方はしっかりとシングルイシュー(単一の争点)で、テーマを打ち出しますので、恐らく再生の道として、主張しやすい。国民は都議選より、理解が容易になるのでは」
自身が今後、なんらかの選挙に出馬するかどうかについては、「もしかしたら、あるんじゃないかなとは思います」と含みを持たせ、回答した。
「全ての選択肢はテーブルに載っているというお決まりのコメントなんですが、せっかくなんで言及すると、もちろん3年後の都知事選もその対象ではあります。しかし、次のまた3年後の参院選だろうと、いつ来るか分からない衆院選だろうと、もちろん可能性はあります」
そして、「私、石丸伸二自身が、個人が政治家をいつやる、いつもう引退するというのは全然本当に決めてないので、これからずっとまた考えながら、その都度、適宜適切に判断をするんだと思います」と続けた。
会見後、石丸氏は移動し、午後10時半から予定されていたNHKの中継取材を受けた。石丸氏がいなくなった会見場では、テレビ局のスタッフらがカメラを片付け始めるなか、記者たちは上司に電話をかけたり、なかにはパソコンで打ったメモを見つめながら、考え込む者もいた。
ある新聞社の記者は「写真は撮れたけど、どう会見内容をまとめればいいのか。石丸氏の主張は分かりにくいし、論点もたまにズレる。分かりやすいように書いたら、SNSで切り取りだと叩かれる。おまけにYou Tubeには我々の顔がさらされているらしい。それは質問しようかどうか、迷う人も出てきますわ」と肩を落とした。
代表として“負け”を認めることもなく、候補者へのねぎらいもなかった今回の石丸氏の会見。人生を賭けて出馬した42人の候補者たちはどう受け止めたのだろうか。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班