「この唐揚げの時は休みの子がいれば取り合いになるほど」

福岡市の給食費については平成27年から小学校では4200円、中学校では5000円で据え置かれている。そこに公費が入り給食1食当たり小学生は298.47円、中学生は347.36円で作られている。近年、物価高騰が続いているが、物価高騰にともないメニューや量の変化はあるのだろうか。

「令和4年から物価高騰が激しくなっていますが、令和4年度が4億円、5年度が7億円、6年度が10億円、今年度が12億円と物価上昇に応じて公費の予算を増やしていっているので、給食の量や質を極端に落としたことはありません。

福岡市では2学期から給食無償化が始まります。質が落ちるのでは?と心配の声もありますがその分の予算は確保されているので質は落ちません。

基本的なメニューは以前と変わらず同じ物を作っていますが、メニューの中の食材で特に価格が上がっている物について調整したりはしています。例えば青ネギの価格が上がっているので、1人当たり1グラム減らして、代わりに玉ねぎを5グラム増やしたりとか。高騰していますがおコメについては変えていません。100%福岡県産の6年度産米を使用し、食物繊維のことを考えて昔から1割麦を入れています」

別の日の福岡市内の給食(福岡市教育委員会提供))
別の日の福岡市内の給食(福岡市教育委員会提供))

食材を組み合わせ、量と質を維持しながら予算内で作られている給食。一番人気のメニューを問うと教育委員会給食運営課の担当者は苦笑しながらこう答えた。

「カレーと競っていますが唐揚げです。味が子供たちに好評で、この唐揚げの時は休みの子がいれば取り合いになるくらいです。肉の部位も大きさも昔から変わっていないので、福岡市の小、中学校の給食を食べた方であれば唐揚げの味はたぶん覚えていただけてると思います。

とはいえ、写真のインパクトは強かったのでネットの反応がああなるのは仕方ないと思いますし、おいしく見える献立の組み合わせは今後、工夫しながら考えていきます」