移住してきたフランク氏の暮らし
フランク氏は、今は東京でゆとりのある生活を送っている。日本を訪ねてくる友人と食事に行ったり、鎌倉へ小旅行に行ったりするのが楽しみ。他にもジムやゴルフシミュレーションといった共用スペースを使用したこともあるそうだ。
仕事があるときはまとめて取り掛かり、タワマン最上階のコワーキングスペースでパソコンを使用することも。コロナがきっかけでZoomやTeamsなどを使ったオンライン会議が普及したことも、彼のような国際派にとってはプラスだった。
時間があるときは、決まって読書する。仕事の関係で、2カ月に1回のペースで北京や香港に飛ぶ。「ビジネスをやって、関係を維持しておくのが目的」だとのこと。
部屋にはある程度満足している。このタワマンも「香港でいうところの新鴻基地産発展(時価総額で香港最大の不動産開発会社)のような」日本の大手デベロッパーが手掛けていることもあり安心感があった。
当時はまだ中国人によるタワマン爆買い前夜で、抽選もなくすんなり買えたと振り返る。
「香港は内装が派手でお風呂にテレビスクリーンがついていたりするけどすぐ壊れたりします。こちらは飾り気がないけど実用的ですね。部屋が小さめではありますが。香港で高層マンションに住んでいたときは部屋から山が見えたりしたんですが、隣のビルとの距離が近くて……。ここは見晴らしがいいですね。窓からは東京タワーの一部が、そして隅田川が見えます」
部屋の調度品は豪華絢爛というわけではなく、高品質のものをスッキリと配置している。
意外なことに、日常生活は至って地味だ。買い物に「ららぽーと豊洲」に行くときも、銀座にブランド物を買いに行くときも歩く。普段食べる魚は近所のスーパーで買い、たまに築地にのどぐろや穴子を買いに行くのが楽しみなのだそうだ。