「日本駆け込み寺」ではナンバー3の立場
事件は田中容疑者と20代の女性が一緒にいるところを警察官が職務質問したことから発覚した。社会部記者が語る。
「田中容疑者は自宅でコカインを吸引した後に食事に出て、食事からの帰り道に警察官に職務質問をされ逮捕された。20代の女性は風俗店に勤務する相談者で、田中容疑者がコカインの使用を勧めたとみて調べを勧めている。田中容疑者は『自分で使うため』と供述し女性は『田中容疑者と一緒に使った』と供述している」
田中容疑者とはいったいどんな人物だったのか。半年以上「日本駆け込み寺」にボランティアスタッフとして出入りしていたAさんが重い口を開いた。
「田中さんの逮捕を知ったのは知人女性からの連絡を受けてのことでした。知人女性に『私大丈夫かな?逮捕されないかな?』と突然尋ねられ何のことかわからず、ネットで調べると田中さんがコカイン所持で逮捕という記事を見て驚きました。
知人女性に詳細を尋ねると、2月とか3月に田中さんは相談者の風俗嬢の部屋にいて、そこに呼ばれたそうです。部屋にあがると田中さんから風俗嬢と一緒に薬物をやるけど『一緒にやらないか』と誘われたそうです。知人女性は断って、部屋から出たみたいですがそのことを黙っていたので自分も逮捕されるのではないかと心配になったとのことでした」
#1でも詳報したように熱心に相談者に接しているその様子からは田中容疑者が薬物に手を出すなど想像もつかなかったと多くの関係者が語っている。田中容疑者は「日本駆け込み寺」に4年ほど前から勤務していたそうだが周囲からどう見られていたのか。Aさんが続ける。
「仕事は本当に真面目にしていました。田中さんは相談員として勤務するだけでなく、公益社団法人という特性上、たくさんの書類を作成したり雑務みたいなこともやっていました。代表理事の玄さん、共同代表の清水葵さんに次ぐ立場のナンバー3です。もともとライターとして働いていたので、会見での仕切りや司会も上手でした。玄さんからの信頼も厚く、唯一の男性職員でした」