「バランス機能」は加齢とともに低下する
健康な人であれば、「歩く」という行為は毎日、自然に行っていますが、じつはちゃんと歩くためには、大変多くの要素がクリアできなくてはなりません。
いわゆる正常な歩行をするためには、さまざまな器官が私たちの体を調節しています。その要素としては、次図にあるように、歩く際の「外界への適応機能」「運動機能」「バランス機能」が重要になります。
なかでも、私たちが重要視しているのは「バランス機能」です。これは、いわゆる平衡感覚のことです。
人間は、地上で重力に逆らって歩いています。ですから、空間における自分の位置の変化を認識して、適切な状態を保つ必要があります。
この機能は、生まれてから成長する段階で徐々に習得しますが、加齢とともに低下していきます。そのため、これを維持する努力が必要になります。