「あの男に限っては限界を決めてはいけない」
2023年の規則変更により盗塁が激増した。塁の大きさそのものが拡大化されて、投手の牽制球が1打者につき2球までに制限された。これにより2023年の総盗塁数は1987年以降で最多となった。
それに加えて、大谷が2024年に一刀流選手として試合出場することになり、攻撃のみに専念することで盗塁も増えるだろうという期待はたしかにあったとマクラフが語った。
「彼のなかで2024年は攻撃に専念するわけだから、盗塁を増やそうという意識はたしかにあったと思う。登板後のリカバリーや、登板中の疲労を考えなくていいのだから、以前よりもっと走ろうという感覚はあったんじゃないかな。
そういう意識づけがあいつの思考のなかで大きな部分を占めていたのではないか。具体的な数字とか目標があったのかどうかはわからないけどね。
シーズン中に数多くの人たちが私に聞いてきたよ。彼はいくつ盗塁できますかね、と。私はあの男に限っては限界を決めてはいけないと思っているんだ。ただいえるのは、ショウが試合前にどれほど準備に時間と労力を割いているのかということだよ。
やっていることすべてに当てはまることだけれど、彼が事前に膨大な時間を割いて研究をしていることだけは覚えておいてほしい」
文/ビル・プランケット 訳/タカ大丸