「カラオケバトルの巻」(ジャンプ・コミックス189巻収録)

今回は、採点システムの結果次第で料金が無料になるカラオケ店で、両さんたち新葛飾署員たちが大バトルを繰り広げるお話をお届けする。

1980年代のカラオケボックス登場から、大小入り乱れての群雄割拠の時代、2000年代の大手による業界再編成、2019年からのコロナ禍での危機を経てのカラオケ界の現状だが……フードの充実や他店との差別化を図るサービス、テレワークをはじめとする新たな利用方法の開拓など、その変遷は実にめまぐるしい。

本作が描かれた2013年は、ゴールデンボンバーの「女々しくて」が若者はもちろん、中高年にまで幅広く支持を得た。またAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」は、みんなで歌って踊れる、実にアガる楽曲だった。

そして、NHKの連続ドラマ『あまちゃん』から生まれた「潮騒のメモリー」「暦の上ではディセンバー」なんかも。この年は、カラオケ向けの楽曲が次々とヒットし、業界を牽引した印象が強い。

事実、10年以上にわたって縮小し続けていた業務用カラオケのユーザー市場規模が、上昇に転じた時期だったという。

しかしそんな中でも、やはり競合店との差別化は必須。「採点結果次第で利用料はもちろん飲食費も全部タダ!」という、本作の舞台となる店の施策は、果たして吉と出るか凶と出るか……!?

それでは次のページから、両さんたちとカラオケ店が繰り広げる、丁々発止のカラオケバトルをお楽しみください!!