香港で発見 怖すぎる赤い封筒

台湾など中華圏の一部では赤い封筒を拾うと、“死者”と結婚しなければならないという文化がある。封筒は、ご祝儀袋のような形状をしていて、一見縁起がいいようにも見えるが、中にはいくらかのお金とともに、女性の写真や髪の毛が入っているというのだ。

その女性は若くして亡くなってしまった人で、遺族が“せめて結婚させてあげたい”という思いから、このようなことを行っている。封筒を拾うと、その様子を隠れて見ていた女性の家族が現れて、そのまま女性の遺体と結婚、つまり“冥婚”させられてしまう。

昔話のようにも聞こえるこの文化だが、つい先日、香港旅行に行っていたという男性が、実際に赤い封筒が香港の街中に落ちている様子をSNSに投稿していた。

香港に落ちていた赤い封筒(@jackertypeさん提供)
香港に落ちていた赤い封筒(@jackertypeさん提供)

路上にいくつも散らばっている赤い封筒は、踏まれたような跡があって、雑に扱われている感じだが、いったい現地での周りの反応はどういうものだったのだろうか。実際に本人に話を聞いた。

「写真は香港旅行に行った際に撮影したもので、時間は1月2日の夜でした。市街地の外れにあるパンダホテルに宿泊した際に夕飯を食べに行ったところ、道端にいくつか落ちていたのです。観光地ではなくローカル寄りな地域だったので、本物なのかなと思い撮影しました。怖いので拾ったり触れたりはしておりません」

香港に落ちていた赤い封筒2(@jackertypeさん提供)
香港に落ちていた赤い封筒2(@jackertypeさん提供)

写真では汚れている感じだったが、少なくともこの男性が見ている間は、赤い封筒を踏んだり跨いだりしている人はおらず、なんとなくみんな、封筒を避けているような雰囲気があったという。

赤い封筒に関する“冥婚”の文化は、台湾が発祥とされているが、台湾の中でも一般的に広く知られたのはこの15年くらいとされていて、そのきっかけは大学の修士論文で冥婚を取り上げたことや、冥婚を題材にした映画『血観音』(2015年公開)やドラマ『通霊少女』(2017年放送)などのヒットが要因だそうだ。

封筒が落ちていた付近の街並み(@jackertypeさん提供)
封筒が落ちていた付近の街並み(@jackertypeさん提供)