「電脳ラブストーリーの巻」(ジャンプ・コミックス98巻収録)
今回は、美少女ゲームにどハマリした本田の災難を描いたお話をお届けする。
本田がハマるゲーム『キャンパス・フェアリー』は、いわゆる恋愛シミュレーションと呼ばれるジャンルのソフトだ。
1990年代前半に登場し、1994年にPCエンジンSUPER CD-ROM2用ソフトとして発売された『ときめきメモリアル』が大ヒットを記録し、同ジャンルの隆盛に一役買った。これには、誕生して間もないインターネットを利用したファン活動・布教が大きく影響している。
そして、OS「Windows95」の登場によって加速された、ネットとPCの一般家庭への普及も大きな要因のひとつだ。この時期、同ジャンルのタイトル群は、ゲーム専用機用はもちろんPC用も盛んに発売され、またPC用への移植も盛んだった。新たな媒体やツールの存在が、新たなジャンルの成長に貢献したのだ。
本作は、1996年の1月に「週刊少年ジャンプ」に掲載された。時代のリアルな動向を、いち早く察知して取り上げた一作だといってよいだろう。
ちなみに、『キャンパス・フェアリー』に熱中した本田は、ゲーム内でも手痛い失恋を繰り返すことに。現実のシビアな恋愛の代わりにはじめたゲームでも……とはかなり気の毒な状況だが、真の災難はその先に訪れたのだ。
そして本作で本田が体験する災難は、現代の現実のゲームにまで延々と続いている。それがどんなモノなのかは、本作を読んで確かめて欲しい。
それでは次のページから、バーチャル恋愛にハマった本田が見舞われた、悲劇の行く末をお楽しみください!!