廃マンションを捜索したところ、切断された頭部が…

事件は1月25日、生駒山中で行方不明者の捜索をしていた警察官が両腕と両足、頭部が切断された胴体部分を発見して発覚した。

現場周辺の防犯カメラ映像の分析などを進めたところ、昨年12月28日夜、最寄りの近鉄奈良線額田駅から約1キロ離れた現場に向かって大きなキャリーケースを引いて歩く不審人物が映っており、この特定作業から大木容疑者が浮上。

1月中旬から行方不明になっていた大木容疑者が和歌山県内にいたところを2月2日に発見し、任意の事情聴取に死体を遺棄したことを認めたため、3日未明に逮捕した。

容疑者の供述にもとづき府警が廃マンションを捜索したところ同日、切断された頭部が見つかった。

送検される大木容疑者(共同通信)
送検される大木容疑者(共同通信)
すべての画像を見る

神岡さんは航空保安大学校(大阪府泉佐野市)会計課長で、昨年12月26日は通常通り出勤、翌27日はテレワークで午後3時ごろに勤務終了の連絡があったという。神岡さんは同日から正月休みで海外在住の妻に会いに行く予定だったが、出国の記録はなく、同29日に妻から府警に「夫と連絡が取れない」と通報があったという。

「妻からの捜索願を受けて府警南署員が元日にマンションの神岡さんの部屋を捜索したところ、出国準備を整えた荷物を残して神岡さんの姿が消えていた。

府警は詳細をまだ明らかにしていませんが、行方不明捜索の過程で、昨年12月27日午後3時から翌28日夜までの間、同マンションからキャリーケースに切断遺体を入れた不審者が出る様子を防犯カメラなどで確認したとみられます。

同マンションは近鉄日本橋駅に近く、電車で額田駅まで移動したのでしょう。切断遺体は偶然見つかったのではなく、神岡さんの捜索の過程で発見され、大木容疑者逮捕後に見つかった頭部とともに、DNA鑑定で本人と特定された。状況から神岡さんは何者かに殺害されてから切断された可能性が高い」(捜査1課担当記者)

頭部がみつかった廃マンション(撮影/集英社オンライン)
頭部がみつかった廃マンション(撮影/集英社オンライン)