チェーンソーや閃光弾をつかって突入
逮捕容疑は同日午後8時5分ごろ、長野駅善光寺口の歩道で女性会社員の背中を包丁のようのもので刺し、殺害しようとした疑い。矢口容疑者は黙秘している。
事件後、容疑者は現場から逃走。県警は同署に捜査本部を設置し220人体制で周辺の聞き込みや防犯カメラの分析を進めたところ、メガネをかけて頭にタオルを巻いた男が1時間ほど前から下見をするようにうろつく姿が駅周辺の複数の防犯カメラに映っていた。
男は駅の階段付近で丸山さんを刺した後、駅前の歩道でバスを待っていた男女を背後から襲ったとみられる。
「重軽傷を負った男女はともに襲った男について『見覚えがない』としており、県警は当初から無差別の通り魔とみて逃走経路の追跡に全力をあげていたところ、防犯カメラの映像などから男がくるくると方角を変えながら逃走していたことがわかった。
それでも凶器を持ったままの逃走に不安が広がる中、周辺住民らから多数の目撃情報も集まり、現場から3キロ離れたアパートが容疑者の自宅であることがわかり、日曜日早朝の逮捕劇に繋がった。
長野県警の特殊部隊『NSIT』を中心とした編成で、チェーンソーや閃光弾を使って自宅に突入、速やかに身柄を確保し、午前7時13分に逮捕しました」(社会部事件担当デスク)
矢口容疑者の自宅はアパートの4階で、窓から転落することも想定して衝撃吸収用の大型マットを敷いたうえでの突入だった。近隣住民が興奮気味にこう語る。
「朝、仕事行こうと外に出たらパトカーが停まっていて、窓からは死角のところで警察官が大型のマットを組み立てる準備をしていたんです。だから、ひょっとしてここに犯人が住んでいるのかなってそのときに思いました」