「確認のためLINEの画像を送るよう言われた」と上原市議は説明

結局、merchuや、社長の折田氏が陣営のSNS戦略を主体的に担ったのか否かが違法か適法かを分けることになる。

「そこで斎藤氏側に大打撃となる報道が出ました。選挙告示前の10月6日に斎藤陣営の広報担当者が支援者あてに、『SNS監修はPR会社にお願いする形になりました』というメッセージを送信していたと、読売新聞が12月20日に報じたのです。SNSの“監修”を、折田氏個人ではなく“PR会社”に任せたとの認識を陣営幹部が持っていたということは、折田氏のnoteでの主張と一致し、違法だとの見方を補強する重要証拠になります。

メッセージを送った広報担当者とは、斎藤選対で幹部を務めたK氏。折田氏のnoteの記事にも、斎藤氏がmerchuを訪れ広報のプレゼンを受けたときの場面の写真などに、斎藤氏と一緒に写っている人物です。選対の事務局長だったと言う人もいます」(県政関係者)

斎藤知事とともに折田氏の説明を受ける広報担当者のK氏(写真左・折田氏のnoteより)
斎藤知事とともに折田氏の説明を受ける広報担当者のK氏(写真左・折田氏のnoteより)

さらに今年1月13日、文春オンラインがこのメッセージについての詳細を報じた。

「昨年10月5日に、神戸市議が斎藤氏とK氏に会いSNS戦略での協力を申し出たところ、翌6日朝、K氏が市議に『昨日の会議内容 SNS監修はmerchuさんにお願いする形になりました』とのLINEを送ったとの内容で、LINEのスクショまでついていました。
K氏が送った相手が一般人ではなく神戸市議だということが目を引く中で、翌14日未明にYouTubeで突然、この市議は自分だと名乗りを上げたのが、無所属の上原みなみ氏です」(雑誌記者)

上原氏が公開したYouTube動画
上原氏が公開したYouTube動画

上原氏は急ごしらえの撮影だとうかがわれる3分足らずの動画の中で、文春記事と同じ経緯を説明したうえで「広報担当者K氏からSNS監修はmerchuさんにお願いする形となりましたというLINEが届きました」と、核心のLINEメッセージが本物であると認めた。

「報道だけで知られていたLINEの存在を市議が認めたことは一層の重みをもつことになります」と社会部記者は上原氏の行動の意味を強調する。

上原氏は動画で、自分を斎藤知事に会わせてくれた「Kw」(K氏とは別人)という人物に協力の打診をLINEで断られたことを報告すると、Kw氏から「確認のためLINEの画像を送るよう言われた」と説明。「それ(画像)がKw氏によって 私が知らない間に今回の報道機関への情報提供に使われてしまったのです」とも主張した。