「特別編!!下町散歩シリーズ②(上野・根津) 50年目のロマンスの巻」(ジャンプ・コミックス64巻収録)
今回は、東京の下町・谷中を舞台にした両さんと画家の老人とのハートフルストーリーをお届けする。
老画家の学生時代の思い出の店を、両さんが探し当てるべく奔走するのだが、その店は喫茶店ではない。それではなぜこのお話を選んだかというと……東京・谷中で1938年から営業している喫茶店「カヤバ珈琲」が描かれているからだ。
谷中は東京の下町の風情を残しつつも大胆なリノベーションが施され、若い女性を意識した店の勧誘などもあって、現代の観光に適した「東京の下町」感をたたえた街。
その地で、古くから町屋の一階で営まれてきたカヤバ珈琲は、特に人気のスポットだ。同店は2009年にリノベされたのだが、本作では7ページ目の下段で、昔ながらの姿を見せている。
なお2015年の作品「マルチヘリの時代の巻」(ジャンプ・コミックス196巻収録)では、リノベ後の外観が描かれている。
なお本作は「特別編!!下町散歩シリーズ」と銘打った4連作となっており、「特別編!!下町散歩シリーズ④(帰郷編) そして亀有へ??の巻」(ジャンプ・コミックス64巻収録)では、台湾のゼリー状のスイーツ「愛玉子(オーギョーチィ)」を売り物にした上野桜木のお店「愛玉子」も描かれている。
機会があったら、「カヤバ珈琲」とあわせて訪ねてみてはいかがだろう。
それでは次のページから、レトロな東京の下町を両さんが人助けのために走り回る、ちょっといい話をお楽しみください!!