「ようこそアキバヘ御主人様の巻」(ジャンプ・コミックス151巻収録)
今回は、電気の街からPCの街、そしてオタク・サブカル文化の町へと変貌を遂げていった秋葉原での、大原部長のメイド喫茶体験話をお届けする。
本作が描かれたのは、2006年。2000年代初頭から現れたメイド喫茶とは、アニメや漫画に登場するような誇張した家事使用人「メイド」に扮した女性店員が、給仕などのサービスを行う飲食店だ。
明治時代の美人女給を売りにした「カフェー」の21世紀版とでもいうのだろうか。とはいっても、その顧客は一般男性全般ではなく、「萌え」文化圏に親しんでいる人に限られている。
なお、近年はメイド以外の設定へと分化した「コンカフェ」なるものも存在。それにしても、部長と「萌え」……。まったくピンと来ない組み合わせなのだが、はたして部長はホントに「ちょい萌えオヤジ」化したのだろうか……?
さて、本編で部長の「萌え化」をお確かめいただく前に、今回も「○○喫茶」と銘打たれた変わり種喫茶を、いくつか解説しておこう。
漫画喫茶
店内の書架に置かれた漫画を読むのと同時に、長時間の滞在を主な目的にした店。ドリンクはセルフ式での供給が多く、料金形態は基本料金+滞在時間に応じた延長料……と、飲食を主にした換算ではない。のちのネットカフェの原型でもある。
猫カフェ
店内で飼われている猫を眺めたりおやつを与えたりしながら、飲食を楽しむ店。犬などの他の動物がいる「動物系」カフェの先駆け。
それでは次のページから、大原部長meetsメイド喫茶という驚異の組み合わせの顛末をお楽しみください!!