神戸物産のビジネスモデルはユニクロやニトリと同じ?

神戸物産は2000年代に入ってから中小の食品メーカーの買収を繰り返すようになった。

この頃、中国が2001年にWTOに加盟し、急速に生産額を拡大していたタイミングで、安価な商品が大量に流通するようになった一方、安全性を疑問視する声が出始めていた時期で、それは2014年の鶏肉偽装問題で表面化することになる。

神戸物産は透明性の高い国内生産に切り替え、顧客の信頼を獲得しようとした。これが今のPBの拡大につながるのだ。

業務スーパーの現在のPB比率はおよそ35%、これを37%まで引き上げる計画を立てている。全国スーパーマーケット協会の調査では、一般的なスーパーのPB比率は10%程度だ。

PBの商品は、販促費などの余分なコストがかからないために粗利率が高い。

業務スーパーは一般的なスーパーマーケットよりも、ニトリホールディングスやユニクロのファーストリテイリングのモデルに近いと言える。

品数“厳選”勝負で業績好調の「業務スーパー」が抱える2つのジレンマ…ユニクロやニトリに類する神戸物産のビジネスモデル_3

両社ともにスケールメリットを活かして安さという武器を手に顧客開拓を進め、製造も手掛けるようになった。

それはやがてSPA(製造小売業)という洗練されたビジネスモデルに行き着いた。