「駐車違反で反則金を払ったほうが安い」という声も
話題の発端となったのは、あるXユーザーが12月7日に投稿した内容。東京・銀座にあるコインパーキングの看板を撮影したうえで、その価格設定に対して驚きをあらわにしていた。
看板の表記によれば、このコインパーキングの平日の駐車料金は12分550円。さらに、8時から20時までは最大料金の設定がないため、仮にこの時間帯に停め続けた場合、合計33000円という、都内の月極駐車場に匹敵する金額が発生することになる。
同投稿はまたたく間にXで話題を呼び、実に1700万ものインプレッションを記録。「駐車時間によっては、駐車違反で反則金を支払ったほうが安上がり」と指摘するユーザーも現れたうえで、〈盲点だったなぁ… もちろん罰金以外にも不利益はあるだろうけど…〉〈罰金払ったほうが安いって状態、さすがに法律でどうにかしたほうがいい〉といった声が上がっていた。
もちろん駐車禁止違反は許されるものではないが、都心の地価高騰を象徴するような高額な駐車料金に、多くの人が驚くのも無理はない。
では、このコインパーキングや近隣の駐車場事情はどうなっているのか。実際に現地を訪れてみることにした。
今回Xで話題になったのは、東京都中央区銀座6丁目にある駐車場だ。
このコインパーキング周辺の地価について補足すると、付近の「東京都中央区銀座5丁目」にある書画用品や香の老舗専門店・鳩居堂は、店舗前の路線価が日本一高いことで有名だ。
その価格は1㎡あたり4424万円(前年より3.6%上昇)で、なんと39年連続で全国トップを誇っている。
そのため、コインパーキングの地代も相当高額であり、それが駐車料金に反映されていることは想像に難くない。だが、これほど強気の価格設定にもかかわらず、この駐車場は平日昼間から高級車や軽自動車で埋まっていた。さらに、目の前の道路に設置されたパーキングメーターもすべて満車の状態だった。
このあたりの道路には酒屋や物流業者の車が頻繁に停車しており、道路はほぼ車で埋め尽くされているような状況だ。こうした環境の中、コインパーキングを利用している人に話を聞いたところ、やはり“料金の高さ”については気にしている様子だった。