10月に公表された最終結果…
いっぽう百条委はAさんが指摘した疑惑を知る人が他にいないか探すため、約9700人の県職員にアンケートを行ない6700件超の回答が寄せられた。
そこでは斎藤氏のパワハラだけでも、目撃したり経験したりして「実際に知っている」とした回答が140件に上り、自由回答欄に具体例も次々と書き込まれた。
この中間集計は8月に発表され、百条委は告発文書やアンケートに記載のあったいくつかの事例の当事者の県職員や斎藤氏らを証人に呼び、質している。
その結果、車がそばに近寄れない規則のある公共施設で会議が行なわれた際、斎藤氏が車から降りて建物まで数十メートル歩かなければいけないことに激高し職員にキレ散らかしたことなど、複数の強圧的な行為や、物産品の独り占めが次々と事実と判明した。
さらに、斎藤氏が失職し選挙が始まる前の10月に公表された最終結果では、新たに次のような情報提供や意見が明らかになった。
「知事と若手職員との意見交換会で(斎藤氏が)若手職員に、同席した県幹部職員について『こいつらは何でも言うことを聞くから』との発言を自慢げにした」
「変更箇所がある資料を見せて口頭で修正すると激高。『誤りのある資料を知事に見せるとは、どういうことか!』『誰やと思っているんや!知事やぞ!』(と言った)」
「(斎藤氏が使う)一人称が『知事』。『知事が言っているんだ』『知事が行くんだから』」
「基本的に『自分が(良い意味で)目立てること』や『モノをいただけること』が知事にとっての一丁目一番地で、それ以外の気に入らないことについてはすぐ怒るのは県庁(知事部局)職員にとっての暗黙の了解事項。怒る要因は『指導』とは言えず不条理」」
この結果、「知事とコミュニケーションをとりながら進めていくことができない。一緒に県政を担っている感じが全くしない」という空気が生まれ、「本庁の局長たちがこぞって地方に異動願いを出している」事態が失職前から起きていたという。