Z世代のための、Z世代による活動
次に支部の活動内容について説明してもらった。支部は州内の大学生や高校生で構成され、メンバーは70人ほどだという。
支部の中は、チームに分かれている。コミュニケーションチームはソーシャルメディアでの発信を担当し、新聞への寄稿なども行う。政治チームは、選挙の候補者の中から推薦する人物を選び、その候補者の選挙運動に参加する。
電話や携帯電話のショートメッセージで陣営への寄付を求めたり、戸別訪問で支持を呼びかけたり、候補者の名前が書かれた看板を掲示したり、活動内容はさまざまだ。実働部隊として動いてくれるのだから、陣営としてはありがたい存在だろう。
一方、政策チームは、若い世代にとって必要な政策を考え、それを実現するための法案まで書くという。例えば、彼らは若い世代の投票率を高めたいという問題意識を持っているので、高校での授業に主権者教育を取り入れることを実現する法案などを起草しているそうだ。
そして、彼女たちが強調していたのが、取り組みは若い世代のためであり、活動しているのも若い世代という点だった。
彼らが取り上げるテーマは、銃規制、医療・健康、ホームレスの人々の増加などを招いている家賃高騰、気候変動、持続可能な社会の実現など多岐にわたる。
ジャワーさんは、「若い世代は、さまざまな社会問題の中で育ってきました。その度合いは上の世代よりも深いのです」と、Z世代のニーズに焦点を当てることの重要性を強調する。
そして、自分たちはプログレッシブだという。プログレッシブの定義を聞いてみると、トランさんは、「保守派は伝統主義に根差しています。これに対して、プログレッシブは、物事を前に進めて、良い方向に変えたいという意味です。そして、それは特にZ世代の考えを反映していると言えるのです」と説明してくれた。