「老害とかいってひとくくりに……」
「老害とか言うけどさ、人ってのは長く生きるといろんな経験をするわけよ。そういうのを若者にも言いたいじゃない? 若い人もさ、今は学校も厳しくしないし、親も大事に育てるから、弱い部分はあると思う。社会は学校より厳しいんだから、学校では厳しくしないと。体罰はさすがにダメだけど」(67歳男性・自営業)
「時代が変わったからね。もう昭和は終わったから仕方ないのよ。でも、今は男らしい男もいないし、飲みに行こうって言っても来ないじゃない? もうちょっと上に歩み寄ってもいいと思うけどね」(72歳男性・自営業)
「時代の変化だからしょうがないけど、若者への扱いにうるさくなったよね。たとえば、上司がポンと肩叩いたらセクハラ、男の子にも彼女がいるのか聞いたらセクハラ、とかさ。ジェンダー平等とかもあると思うんだけど、でも、私たちの世代は『女性にはおごるもの』って風潮があって、結構それで得をしてきた部分もあるのよ(笑)。今の子は割り勘が多いんだよね。まぁ、男の子にとっては嬉しいんじゃない?」(70歳女性・主婦)
やはり、批判される当事者世代としては、老害と扱われることに対して思うところがあるようだ。また、どの時代にも下の世代にうるさい高齢者は存在しており、現代の高齢者だけ「老害」と批判するのはおかしい、とする声も聞かれた。
「今も昔も同じだよね。私たちも明治生まれの人から『今の若者は~』って言われてね。いつの時代も、上の世代は若い人にいろいろ言うの。そうやって大人になっていくんじゃない? 老害扱いは『どうぞどうぞ』って感じ(笑)」(81歳女性・経理)
「結局いつの時代も、そうやって言う人はいるからね。昔はネットがなかっただけで、あったら昔だって老害批判されていたと思う。僕の上は団塊の世代なんだけど、その人たちも、僕たちにはとやかく言ってきたから」(73歳男性・自営業)