「曾祖父はなんでも自分でやる人だった」
別の近所の男性も、曾祖父がいつも唯颯ちゃんと一緒にいたと話す。
「俺は散歩のときに会うだけだけど、いっつもおじいちゃんが男の子と一緒にいたよ。おじいちゃん自身もいつも穏やかな優しい人で、男の子についてもかわいいって言って大事に育てていたよ。
ほんと常に一緒にいるって感じだったよ。男の子を自転車に乗せて走らせて、それを眺めていたり、いっつもそんな感じだった」(男性)
近所の人の話を総合すると、周辺は田んぼが少しずつ住宅地に変わる場所で、この地で農業を営んでいたのではない曾祖父は約50年前に当時田んぼだった土地を購入し、そこを宅地にして暮らし始めたらしい。
「おじいちゃんはこの近所の中ではかなり早くから暮らしていて、もちろん近所とのトラブルもなかったし、当番で回ってくる町会長もきちんと務めていました。礼儀正しくてはつらつとしていて、今回事件があって年齢が83って聞いてびっくりしたの。70歳くらいにしか見えなかった」と同じ町内の女性。
別の80代の女性も「あのおじいちゃんはほんとに、なんでもやる人やったんよ。家の壁も自分で塗っているし、庭で七輪でサンマを焼いたりもしていた。えらいなんでもできる人やったよ」と話し、突然の悲劇に驚きを隠さなかった。
事件のあった日の朝、異変に気づいた人はいなかったようだ。「パトカーが何台も来て騒ぎになった後に、警察の人が『朝の7時から8時の間に何か大きな物音を聞きませんでしたか?』って聞き込みに来られたんです。
でもそんな音には気づかなかったし、うちの家にいる犬も騒ぐことはなかったんです」(近所の女性)
「おじいさんは精神的に不安定なとこなんて全然見受けられなかったんですよ。おばあちゃんが具合が悪くなって介護に疲れて、というのは、ないこともないかなあ、って思うんですけど、あんなにかわいがっていた曾孫ちゃんが何で死なないといけなかったのか…」(近所の女性)
曾祖父の生前の姿からは想像もつかない惨劇が起きたことに近所の人たちが受けた衝撃は大きく、生き残った曾祖母の話などで、実態が解明されることが望まれる。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班