介護施設を退職して動画編集の仕事をするようになった元夫
後藤容疑者はこの住宅で同居していた元妻の高波冬美さん(37)の胸などを刃物で刺し殺害した容疑で逮捕された。
また警視庁は、長女の小学1年の後藤鈴さん(6)、と保育園児の次女、玲ちゃん(3)と長男の信ちゃん(2)の死亡した経緯も知っているとみて、慎重に捜査している。
司法解剖の結果、冬美さんと鈴ちゃんは刃物で切られたことによる失血死、玲ちゃんと信ちゃんにも刺切創はあったが一酸化炭素中毒死と判明している。
後藤容疑者と冬美さんは事件の3日前に離婚が成立したばかりだった。警視庁捜査1課担当記者が解説する。
「後藤容疑者は事件前日の5月22日夜に自宅前で悄然とした様子でたたずんでいる姿が目撃され、同時にガソリンのような臭いが漂っていたという証言もあり、この時点で何らかの異変が生じていた可能性が高い。
後藤容疑者と冬美さんはともに介護施設で働いていたときに知り合い結婚、子宝にも恵まれて夫婦仲も良好だったが、冬美さんが職場で働き方などをめぐってトラブルになり、1年ほど前から休職してふさぎ込むようになった。
後藤容疑者もこのころに介護施設を退職して動画編集の仕事をするようになり、家族の生活様態が激変した。
事件直前に離婚が成立したとはいえ、同居も続けていたことから後藤容疑者は何とかして『家族再興』を企図していたとみられ、今後の調べの焦点になるでしょう」
2人が一緒に働いていた介護施設の当時の同僚も、当初、取材にこう証言していた。
「後藤さんと冬美さんの夫婦仲はとてもよかったと思いますよ。冬美さんに『子どもが3人もいて大変ね〜』と水を向けると『でも、ウチの旦那はよくできてるから』とか『旦那は優しい人だから...』とかのろけていたぐらいだし」