一生懸命選んでも結局は… 

「ランドセルなんて何でもいいのよ」

そう答えたのは、子どもの習いごとの送迎や、学童保育のお迎えに来ていたママたちだ。

「色とか、あれだけ悩んで買ったランドセルなんですけど、都内の公立小は入学したと同時に1年生は黄色いランドセルカバーをつけるんですよ。だから色もあってないようなもの。色よりも軽さとか利便性を考えることを勧めます。

コロナ禍以降、学校に水筒を持参するんですが『水筒入れ』のポケットがついているランドセルがあるんです。これはかなりオススメで、水筒を首掛けして事故が起こる心配がない。うちもそれにすればよかったと思ってます」(小2女子のママ)

玄関に放置されたランドセル(読者提供)
玄関に放置されたランドセル(読者提供)

「ラン活なんて、今思えばなんだったのかな…って思いますね。せっかく選んで買ったのに、今は玄関に放り投げられています。じいちゃん、ばあちゃんに10万円近いのを買ってもらって申し訳ないですね。
ママ友は龍の柄が入ったランドセルを子どもにねだられて買ってましたけど、途中で恥ずかしくなっちゃうんじゃないかな…」(小3男子のママ)

「今思えば完全にエゴですよ。うちの両親からすると初孫だったから、息子がランドセルを背負う姿をみんな楽しみにしていて、6月に高いのを買ったんです。1年生のときは重そうにいつも背負っていて大変そうでしたが、2学期にはありがたみも忘れて、いつも玄関前に放り投げられてます。

雨でびしょびしょだったり、なぜ?って場所に土がついていたり、まったく大事にされてませんね。セミの抜け殻や草が入ってたり、なかで水筒の中身やお弁当をブチまけたこともあります。安いのでよかったなって思います」(小4男子のママ)

都内ではせっかく吟味して買っても1年間はカバーがつくようだ(読者提供)
都内ではせっかく吟味して買っても1年間はカバーがつくようだ(読者提供)
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 最後に、父母を通して子どもたちにも自分のランドセルをどう思うか聞いてもらった。
 
「あのときはピンクがよかったけど、お姉さんになって紫とかがカワイイって思った。今のでもいいけど…そんなにこれじゃないとイヤとかはないかな」 (公立小2女子)

「はっきりいって重いのが一番イヤだよ。今思えばかっちょいいとかよりも軽いのがいい! なんならリュックサックがいい、ランドセルやだ」(公立小2男子)

年々早期化するラン活。期待とともに6年間ランドセルを背負い続けるのは言わずもがな、子どもたちである。デザインだけでなく、機能性や軽さも考えて選びたい。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班