タモリの「根暗」発言で卓球人気に変化が?
いつからだろうか、日本において“卓球部”のイメージが悪くなったのは……。諸説あるが、大きな原因のひとつとして挙げられるのが、タレントのタモリがバラエティー番組『笑っていいとも!』(フジテレビ系)にて、「卓球って根暗だよねー」と発言したことだ。
タモリがこの発言をした1980年後半頃は、国内での卓球人気が落ちていたこともあり、メーカーや協会がなんとか盛り上げようと、ちょうど変革を行なっているころだった。よって、タモリの発言後、卓球台の色がそれまでの暗色から水色系の明るい色になったり、ユニフォームが派手になったり、暗いイメージを払拭しようとする改革が進んだと言われている。
なお、タモリはうっかり放ってしまったこの“根暗”発言を反省し、後に日本卓球協会に1000万円の寄附をしている。
だが、卓球の暗いイメージの要因は、タモリの発言だけにとどまらない。1993年から1996年にかけて連載された、青春ギャグマンガの金字塔『行け!稲中卓球部』も卓球の根暗な部分を浮き彫りにしたのではないかとウワサされている。
そんなこんなで日本では、野球、サッカー、バレー、バスケなどと比べるとあまり陽の当たらない印象の卓球部。タモリと稲中卓球部のせいなのかはさておき、「実際に卓球部はつらい経験をしてきた」という静岡県に住む元卓球部の30代男性に話を聞いた。
「学生時代は体育館を半分に区切り、バスケ部と一緒に練習をしていると、向こうのコートに球が転がっていったら平気で球を踏みつぶされたこともありますし、バスケ部の休憩時間には、陽キャのバスケ部員がこちらのコートに勝手に入ってきて、人のラケットを使って遊びだしたりと、私の時代の卓球部はなかなかの仕打ちは受けてきました。その意味では、格差があったことは否めませんね」(30代男性・元卓球部)