はりひなペアだけじゃない! 北朝鮮選手に負けた石川佳純・福原愛

卓球・混合ダブルスは前回の東京五輪から初めて採用され、その記念すべき最初の王者となったのが、水谷隼と伊藤美誠のペアだ。そして今大会、前評判ではその2人に勝るとも劣らないといわれた張本・早田ペアが、初戦で敗退。相手はランキング的には格下どころか、ランキングのない北朝鮮ペアだった。

試合の結果は、張本・早田が不調だったからではなく、単純にリ・ジョンシクとキム・クンヨンの北朝鮮ペアが素晴らしかった。張本の強打は返され、戦術を変えても対応されてしまう。ゲームカウントは1-4。北朝鮮ペアに実力で押し切られてしまったのだ。

北朝鮮ペアに敗退した張本・早田ペア(写真/JMPA)
北朝鮮ペアに敗退した張本・早田ペア(写真/JMPA)
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実際、この北朝鮮ペアは決勝にまで駒を進めて、絶対王者の中国とも競り、負けはしたもののゲームカウントは2-4。しっかりと実力で銀メダルを勝ち取った。さらに北朝鮮選手は、シングルスでも躍動。世界ランキング168位のピョン・ソンギョンが、格上を次々と破ってトーナメントを勝ち進んでいる。

実は前々回大会のリオ五輪でも、日本は北朝鮮選手に手痛い敗北を喫していた。当時、世界ランキング6位で日本のエースだった石川佳純が、ランキング50位の北朝鮮選手、キム・ソンイにシングルスの初戦で敗北。

その後もキム・ソンイは勝ち進んでいき、3位決定戦ではランキング8位の福原愛と激突。そして福原を破り、銅メダルを獲得した。つまり、日本代表選手が北朝鮮選手に負けるのは今回が初めてではなく、これまでも大事な局面でやられていたのだ。

それにしても、なぜ北朝鮮選手はこれほど手ごわいのだろうか。彼らの強さの理由について、東京大学卓球部OBで、24時間営業の次世代卓球場『スマート卓球ジム』代表の大丸宙也さんに話を聞いた。