「もし第三次世界大戦が起こったら…」
「Japan is like Nazi Germany(日本はナチスドイツと同じだ)」
「You guys will do same things if the world war 3 will happen(もし第三次世界大戦が起こったら、お前らは同じことをするだろう)」
「If Russia will attack to Germany with a nuclear bomb, everyone would understand. Germany did the same thing to Russia in the past. You know what I mean right? China and Japan are the same.(ロシアがドイツに核爆弾で攻撃すれば、誰もが理解するだろう。ドイツは過去にロシアに同じことをした。私の言っている意味がわかるだろう? 中国と日本も同じだ)」
「Why do you honor war criminals and enshrine them in shrines?(なぜ戦犯を称え、神社に祀るのだ?)」
ベッドから降りるためのハシゴの前にずっと立たれ、ほぼ軟禁状態で言葉をぶつけられ続けたYuseiさん。「Yes, Noは言わず、うなずくだけにしました。私自身ある程度その辺りの歴史は詳しいのですが、刺激しないためにも余計なことは言わず、中立を保っていました」とのことだが、この1時間の間、別の中国人(今回の人とは無関係)が入室したが、特に何もせず退室し、部屋からレセプションは離れていたため、他の誰も異常に気がつかない状況。いつ何をされるのか、生きた心地がしなかっただろう。
その後、突然の雷雨で停電になり、その中国人男性がどこかに行ったタイミングで、Yuseiさんは荷物をまとめてレセプションへ。録音した音声データを証拠に事情を説明すると、スタッフが「I’m sorry about it. I understand you.」と事情を理解してくれ、別のドミトリールームのベッドに移動させてもらえることになった。また、その中国人男性がチェックアウトする際には、一言注意してくれるとも言ってくれたそうだ。
なんとか何事もなく無事にやり過ごせたYuseiさんだが、この体験談にSNSでは〈友達が言ってましたが、ドミトリーのトラブル率ってかなり高いらしいですね。その手の人って、アフリカ系や韓国系、アメリカ人が来たとしても似たようなこと言ってトラブルになるんです〉〈ご無事で何よりです!海外では特にそうゆう人に出会いますね〉〈日本人である事を理由に海外で被害に遭うのは悲しいですね…〉といった言葉が寄せられている。
Yuseiさんに話を聞くと、海外旅行中にトラブルに遭遇したのはこれが初めてではないという。2019年にオーストリアの首都・ウィーンのレストランを訪れた際、ウェイターに5、6回注文をお願いするも「待って」とだけ言われ注文をとりに来てくれず、後に来たヨーロッパ系のゲストにだけ対応。結局、30分以上待っても注文をとりに来てくれないため、退店したが、そのとき別のテーブルにいた韓国人グループもまた、同様に注文をとってもらえずにいたそうだ。
こうした人種差別的トラブル以外にも、強盗やデモ隊に囲まれる経験するなど、数々のアクシデントに遭遇してきたYuseiさんに、あらためて海外旅行の心得を聞いた。
「海外旅行をしているとなかなか避けられないトラブルもありますが、現地の風習やルール、物の相場、危険なエリアなど事前に調べることで避けられることも多々あります。たくさんの経験を得るいい機会ですので、事前知識を持って楽しく安全にご旅行ください」
取材・文/集英社オンライン編集部