オーケストラ部でセカンドバイオリンを…

川勝氏は京都市内で古くからミッション系の進学校として知られる洛星高校の出身だ。同校は中高一貫の男子校だが、川勝氏は公立中学を卒業後に高校から編入した。部活動でも一緒だったというAさんがこう証言する。

川勝知事(写真/共同通信社)
川勝知事(写真/共同通信社)
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「平太とはオーケストラ部で一緒やったけど、真面目で誠実な子という印象しかないわ。だから同級生から『川勝、県知事になったみたいやな』と聞いたときはうれしかったし、『母校の星や!』って自分のことのように喜んだんやけどなあ...。

オーケストラ部は中高一貫で活動するから部員は80人以上おって、平太はセカンドバイオリンを担当しとった。バイオリンなんて初心者ができるものではないのに、高校から編入してきた平太が最初から弾けたのは、小さい頃からやってたからやろうね」

川勝氏は部活動には熱心で、演奏の腕前も相当なものだったという。

「平太と同じクラスになったときは、僕と平太の2人で合唱コンクールを主導したこともあった。洛星は進学校で勉強も忙しいのに平太は必ず練習に参加するから、かなり信頼してたんよ。

僕は指揮者で、平太はいろんなパートの合唱指導や練習のときはピアノで伴奏もしてたっけな。コンクールが近づくとみんなに『一生懸命がんばろうや!』って発破かけたりしてな。もうどんな曲を歌ったかは思い出せないけど、平太がリーダーシップを発揮してたのは覚えとる。今ではいい思い出だよ。

それと平太は少し頑固なところもあって、『自分はこうだ!』と思ったことは意地でも曲げない性格だった。だからリニアの問題にしても、テレビで見ていても『絶対に平太は意見を曲げへんやろな』と思ってたんや。まあそのくらい意志が強くないと県知事なんて務められへんやろうし、高校を卒業したあとは一度も会ったことはないけど、ずっと応援してたんよ」