鈴木亜美、MISIA、浜崎あゆみ、
椎名林檎、aiko、宇多田ヒカル

――自分はどんなアイドルとして世間に評価されていると思っていましたか?

鈴木 いまみたいにSNSのエゴサーチもありませんし、ネットニュースもないから世間の評価は気にならなかったですね。本当に毎日が寝る時間もないくらいのスケジュールだったので、気にする時間もなかった(笑)。

後藤 私自身は歌って踊れる歌手になりたいというのが夢だったので、アイドルではなく、当時は『モーニング娘。』の一員になったという気持ちのほうが強かったですね。でも私が入る前のモー娘ってもうちょっと大人な感じの歌を歌っていて、曲もセクシーさを売りにした歌が多かったじゃないですか。

鈴木 真希ちゃんが入って路線が変わったよね。

後藤 最初が、『LOVEマシーン』でそのあとも、“ウッハッ!”に“アイヤイヤー” (『恋のダンスサイト』)でしたからね。楽しかったし目の前のことをやるのに精一杯だったんですけど、どこかに“なんか違うぞ”みたいな戸惑いはありました(笑)。

《鈴木亜美×後藤真希》「朝、家を出るとファンの人がいて、授業が終わるとそこにいる」「寝る時間も考える時間も落ち込む時間もなかった」あみーゴとゴマキが語る25年前のアイドル事情_3

――鈴木さんがデビューした1998年はMISIA、浜崎あゆみ、椎名林檎、aiko、宇多田ヒカルという錚々たる女性ソロアーティストが、後藤さんがモーニング娘。に加わった99年はポルノグラフィティ、嵐がデビューと、振り返るとものすごい時代でした。

鈴木 それまではMAXやSPEEDなどグループが多くて、ソロは安室ちゃん(安室奈美恵)という感じで。それがいきなり5人のソロがデビュー。当時は気にしている余裕はありませんでしたが、こうして振り返るとすごいですよね。

――おふたりともトップを走っているみたいな意識はあったんですか?

後藤
 ないです! 恐れ多すぎます。

鈴木 ないない(笑)。でもいま振り返ると幸せなような気もします。他のアイドルがどうだとか、考える時間があると嫉妬したり、自分と比べて落ち込んだりすると思うんですが、当時は落ち込む時間もなかったから。

――令和のいまは、いろいろなスタイルのアイドルがいますがいまの人たちをみてどう思いますか?

鈴木 私はシンプルにSNSに疎いので(笑)、いまアイドルをやっている人たちのことを本当に尊敬しています。

後藤 インスタにYouTubeに、本当に大変だなと思いますね。私がいまやっいてるゲーム実況なんかは楽しんでやらせてもらっていますが。