豊洲・築地でもインバウンドで大にぎわい
「今日も1食出ましたよ。平均すると1日1食くらいは売れています。浅草には8店舗系列店があるので、どこかしらでは出ているといった感じですね。そんなに珍しい話でもなくなってきています」
取材した当日も店舗の2階に足を運ぶと、ヨーロッパ系、アジア系とさまざまな人種の外国人観光客が、おいしそうにステーキを食べていた。
インバウンド価格としては、いまや目を見張るような価格の海鮮丼や和牛が注目されている
2月中旬には、春節を迎えた中国から多くの観光客が日本に押し寄せて、東京・築地市場で和牛の牛串を食べるための行列が作られていた。
高価な和牛を豪快に串に刺して焼き、使い捨ての白い簡素な紙皿に乗せて提供され、それを手に持ちながら築地市場を食べ歩く。一般的な日本人の金銭感覚からはあまりもかけ離れている。
また、2月1日にオープンした大型商業施設「豊洲 千客万来」では、フードコートにある海鮮丼店『江戸辻屋』にて6980円の海鮮丼が販売されている。SNSでは日本人ユーザーたちが「ふだん使いしたかったけど、これは無理ですね。高すぎる!」「日本人は行かなくてもいいですね」と悲鳴をあげた。
フードコートという庶民の憩いの場ともいえる場所で、気軽に超高級海鮮丼を食べるさまも、やはり庶民には考えられない光景だ。
過去には物価の安い東南アジアで豪遊しようと、海外旅行に繰り出していた日本人だが、今ではその日本が昔の海外の観光地のようになってきている一面がある。
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取材・撮影・文/集英社オンライン編集部