犯罪の自覚はあるが若い子と遊ぶワクワクが勝つ
だがその後、期日が過ぎても女性たちから借金を返済されることはなく、ほどなく音信不通に。あらかじめ借用書を書かせ、運転免許証なども撮影していたため、女性の実家の両親とも連絡を取ったが、「もう縁を切ってるから本人に返してもらってくれ」と一蹴され、泣き寝入りするしかなかった。
「彼女たちを助けたいという気持ちと、いいカッコしたいという気持ちがあったのですが、完全にだまされました。これで懲りたはずが、その後もホストに売掛金の返済があるという別の女の子に新たに55万円を貸してしまい……。でも、これらも返ってくることはありませんでした。さらに僕が実家に連絡を取ったことを知った女性は『親に連絡したってことは(お金)返さなくてもいいんだよね⁉』と謎の逆ギレをされて……」
この態度に腹を立てた男性は、弁護士に相談して訴状を送った。弁護士から「本人との接触は避けるように」と忠告されたため、昨年の秋ごろから大久保公園には近寄っていない。完全なる自業自得だが、懲りた様子はない。
「たしかに今はだまされて落ち込んでるので大久保公園に行く気はありませんが、この一件が落ち着いたらまた行ってしまうかも。やっぱり若い子と遊ぶワクワクが勝ってしまうんですよ……」
結局、男性が大久保公園に落とした金額は330万円を超える。そんな男性に罪の意識と、自身の子どもに対しての罪悪感について問い詰めると、こう答えた。
「このお金でもっと旅行とか家族サービスができたかもと考えることはあります。それに自分がやってることは犯罪だという自覚もあります。家族にバレてないとはいえ、大久保公園から帰って家族の顔を見るたびに『こんな父親で申し訳ない』と思ってました。でもそれもあくまで“賢者タイム”の一種。しばらくするとまた行きたくなっちゃうんです」
訴訟が終われば、男性はまた大久保公園へ通う日々に戻るのか。立ちんぼを捕まえるだけでは、大久保公園の浄化は進みそうにない。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班